フェルデンクライス・ジャパン主催
「PT・OTのためのフェルデンクライス・ワークショップ」 in東京
講師 : ステファニー・スピンク
日時:2009年12月12日(土)13日(日)
場所:滝野川会館
(ここに掲載されているのは、ワークショップ講義録の一部分です)
12月12日(土) 1日目
【フェルデンクライス メソッドとは】
・ フェルデンクライス メソッド(以下「FM」と略す)には2つの方法がある。ATM(Awareness Through Movement:動きを通しての気づき)とFI(Functional Integration:機能の統合)。
ATMレッスンでは、言葉によって動きが導かれていく。その「言葉による動きの指示」によって、どのように動くかということや、注意をどこに向けるかが案内され、動きをする本人が動きの意図を認識したり、感覚をつなげていく。
FIレッスンは、フェルデンクライス・プラクティショナー(以下、「FP」と略す)と1対1で行うレッスン。クライアントの特定のニーズに向けてレッスンを行う。
・ 私たちは、「どのように動くか」という動きのシステムを単純化するために、「習慣」を作っていく。朝、歯みがきをどういうふうにするか?鍵を開けるときにどう回すか?どう歩くか?…このようなことは考えることなしに行う。
モーシェ・フェルデンクライスは、人々が習慣的になっている行動に注意を向けることで、「自分にはさまざまな可能性がある」と知ってもらおうとした。
私たちが無意識に機能を使うのではなく、自分が「何を」「どのようにやっているか」を知ることによって、行動の選択肢を得ることが出来るようになるということ。それを理解するために動きを使った。
FMは、私たちが「どのように動くか」を学ぶためのものである。
【ATM】 姿勢:あぐら座位、横座り
【ATM】 姿勢:仰向け、右を下にした横向き
【感想&質問】
・ ATMレッスンでおもしろいと思ったことは?違いを感じることは出来た?
(参加者)『いろいろ考えながら、感じながら動いた。その後で歩いたとき、両腕の重さを感じた。』
・ レッスンが神経システムにもたらす印象は、その人の自己組織化や習慣と関係している。
何に注意をはらうか、ということも関係している。注意を払うことはFMの基本。自分が(選択して)注意を向けるようになる、ということが学ぶうえで重要なこと。
(ATM中に)「腕がどこから始まってるか?」と言ったとき、どんなイメージを持っただろうか。
私たちの自己イメージは、文化や社会的なシステム、家庭環境、そして私たち自身の人生経験に影響されている。
「何が起こっているか」ということに意識的に注意を向けることが出来ると、自分の行動を意識してコントロール出来るようになる。色々な動きのつながりを試した後に動きの感覚が変化したことは、脳のニューロンの興奮が穏やかなものに変化し、色々な部位の筋緊張に変化が起こった、ということ。
先ほど感想を言ってくれた人に起こったことは、その変化の一つ。感受性がより高くになって重さを感じられるようになった、と言える。
(省略)
【動きの探索:2人がペアになって肩甲骨と骨盤から動きの探索をする】
【質疑】
【FIデモンストレーション】
【質疑】
12月13日(日) 2日目
【質疑】
【ATM】 姿勢:あぐら座位、右を下にした横向き
【ATM】 姿勢:四つ這い
【質疑】
Q. 午前中のATMで、座って、横向き、四つ這いと姿勢が変わっていったが、アプローチをする順番はあるのか?
A. (省略)
このワークショップの目標は、テクニックを教えることではなくて、フェルデンクライス的な視点を紹介すること。それはPTの視点とは違う。
皆さんが医学的な知識を持っているのは知っている。動きや骨格について、特別な用語を使うと理解しやすいのも分かる。しかし、知識や用語を知っているということは、それをベースに動いているということではない。実際に自分の体で動いて、充実した理解を得る。
【ATM】 姿勢:長座位、片膝を立てた座位、四つ這い位
【PT、OTとFPの違いについて】
PT、OTに、使えるテクニックがたくさんあるのは素晴らしいが、学びのプロセスは自分で体験しないと、理解することは難しい。これはセラピーではない。
FMの素晴らしいところは、自分の動きの感じ方を学ぶことを通して、他の人を感じる感受性を獲得することが可能になる、というところである。目、耳、質問、手を使って感じている。
私たちの仕事は、クライアントが学べる環境を作ること。問題解決は、その結果として起こる。そしてそれは、クライアントの神経システムがすることで、私がしたことがそうさせているのではない。
(省略)
【FIプラクティス:受講者を使ったデモンストレーション】
【FIプラクティス:2人ペアになって、横向きに寝た姿勢で行う】
【本の紹介】
「脳のはたらきのすべてがわかる本」 ジョン・J・レイティー 角川書店
「脳は奇跡を起こす」 ノーマン・ドイジ 講談社インターナショナル