sponsored by Feldenkrais Japan
Feldenkrais Advanced Seminar
with Ellen Soloway 2003

エレン・ソロウェイさんのアドヴァンス・セミナー
2003年11月20日〜24日

レポート その1

エレンさんとの出合い

Ellen Solowayさんとはじめて会ったのは、今から7年前の96年でした。彼女はその時が初来日で、日本で開かれるFPTP(プラクティショナー養成トレーニング)で教えるために来たのですが、その後何度も彼女が日本に来るたびに会っていました。時には軽く挨拶を交わすだけだったり、時には一緒に食事したり、色々おしゃべりしたりして、当時ニューヨークのトレーニングに在籍していた私としては、「先生」というよりも「先輩」のひとりというような気持で付き合っていたのです。数年間全く会わなかった時期もあったのですが、特に手紙などで交流しつづけたというわけでもなく、それぞれの時間を忙しく過ごし、また同じ状況(フェルデンクライスのトレーニング)で出会うことの繰り返しでした。
しかし、そんな中でも、思い返してみると彼女が私に投げかけてくれた言葉には、非常に強く印象に残り何度も反芻し続けたものがいくつもありました。「ヤスコ、それはこうしなさい。」といった口調で指導してくれる(!)のがちょっとうるさいと思ったこともあるが、いつも彼女の指摘は誠実で思慮深いので無視できないのです。
そして、だんだん親しくなってくると、次第にエレンさんのフェルデンクライス指導者としての知識と経験、それに確かな技術に引き寄せられるようになってきました。

5日間のアドヴァンス・セミナー開催

今回、5日間のアドヴァンス・セミナーというかたちでエレンさんの素晴らしさを日本のプラクティショナーたちに再認識してもらう場を企画できたことは本当に嬉しいことでした。オーガナイザー、そして通訳という立場でその場にいるということから、生徒として参加できなかったのが残念といえば残念ですが、新しい発見も多かった・・・。フェルデンクライスをやっていて本当に良かったと感じるのは、自分が今まさに学んでいるということと、それがさらに大きな学びへとつながっていることを実感する時だと思います。そういう意味では、まさに至福の時と言える、実に充実した5日間でありました。

セミナーのテーマは「FIおよびATMレッスンにおける感覚の組織化」。両目を閉じた上に覆いをかぶせ、片方の目ずつはずしては同じ動きを繰り返すというATMから始まり、主に視覚からの情報がそのひと全体にどういう影響を与えるか、その左右差に働きかける(Negative Feedback)ことにより全体に起きる変化、というところがメインテーマでした。

通訳はいくつも間違いをしたのですが、(eyesをassと聞き間違えたり!)、参加者に堂々とサポートをお願いしながらどうにか切り抜けることができました。初日の朝には、通訳のことがとにかく心配で、かなりストレスを感じていたのですが、次第に慣れてきて余裕が持てるようになった。特にATMの通訳をするときには、なるべく「言葉を付け加えない」ように努力するなど、以前から翻訳・通訳について気になっていた問題点を明確にできたし、良い経験になりました。

だれかが何をすれば良いか分からないでいると、すぐにその近くに行って教える。何か質問が出ると、相手が納得するまでそれに答える。通訳が理解不能になると(!)、すぐに表現を変えて、さらに分かりやすい説明を探し続ける。参加者のひとりひとりが、どのような学習レベルにあるかを常に見極めている注意力。
エレンさんの指導には、熱意と集中力があり、明解で力強く、それでいてとても繊細。これまでに見たどの場面よりも今回の彼女は素晴らしかったと思う。
親密感のある学びの時間に参加者は皆、大いに満足し、感激していました。

プラクティショナーの技術のレベルを向上させることが、どんなに大切かを考えれば、今回の企画の意味がいかに大きいかが分かります。設立したばかりのFeldenkrais Japanの企画として、今後も継続的に開催していきたいものです。



Copyright 2003 Yasuko Kasami. All rights reserved.

homepage